FSIインタビューは元々、アメリカ合衆国外務局より海外へ政府代表として派遣される職員の言語能力を評価するために作られた試験です。またアメリカ合衆国政府や大使館で働く外国人職員の言語能力を測るためにも用いられました。このFSIインタビューでは言語能力を評価するだけではなく、受検者のコミュニケーション能力や対人能力、対話相手の文化的背景への理解等も図ることができます。
またさらに興味深いことに、FSIは対象言語のネイティブスピーカーの言語能力評価にも用いられています。
アメリカの言語学者たちはリチャード・ニクソン大統領以降の歴代アメリカ大統領の言語能力やコミュニケーション能力を判定するためにこのFSIインタビューを用いています。米国務省ではスコア 3.0を出した当時の国務長官のヘンリー・キッシンジャーが初期のベンチマークとなりました。他にFSIインタビュー受検者として、前大統領のジョージ・ブッシュやビル・クリントンなどが有名です。
さらに、FSIインタビューは、他の多くの会話能力試験の検証の基準となっており、多くの学者がFSIインタビューに関する広域研究を行いました。語学試験において長い間困難とされ議論がなされていた課題の一つが会話能力の測定だということを、多くの学者や語学試験の研究が支持しています。
イリノイ大学のライル・バックマン教授とユタ大学のエイドリアン・パルマ教授の共同研究において、彼らは直接試験が間接試験よりも有効であること共に、FSIインタビューが直接試験の分野で特に優れていることを証明しました。この見識は他の複数の研究でも証明されています。(参考:Issues in Language Testing ジョン・W・オラー著)
これらの理由から、多くの企業において従業員の英語コミュニケーション力を計測するために、FSIインタビューをご採用いただいております。また、一部の顧客企業ではFSIスコアを特定の職務や短期海外出張、海外赴任等の基準として採用されています。
3名の経験豊富なOPI資格保有者により、受検者の英語コミュニケーション力を正確に計測いたします。その結果をもとに、受検者のニーズやレベルに合わせた最適なカリキュラムを開発しご提案いたします。
フェニックスコンサルティングの検定員全員が直接テストの判定基準に関する研修を受けておりますが、加えて構成概念妥当性のメソッドを採用しています。構成概念妥当性の必要性は、とりわけFSIやその他の直接テストのレベル判定が難しいケースの有効な基準が見つからない際に、よく議論の対象となります。バックマン教授やパルマ教授の両者も、最も有効な判定基準はこの構成概念妥当性のメソッド、すなわち古くからある多特性多方法行列 (multitrait-multimethod matrix: MTMM matrix)であることを主張しています。
この方法は他の検定方法と比べ、検定員が収束的妥当性(一般従業員)と弁別的妥当性(新卒社員や内定者)の両方を測ることができるという点で、明確な利点を持っています。
これらのことから、パフォーマンス判定は様々な要素を伴う特別なシステムを採用しております。一部の質問が単純で簡単なもの(例:Where were you born? – in Tokyo)であったとしても、答えは受検者が思っているほど単純ではありません。それは検定員が、受検者がより詳細な説明を自発的にしてくれることを期待しているからです。
語彙力:適切な語彙選択、自然な英語や各分野に特化した語彙
文法:語形、分構造
発音:母音・子音の発音、文節、イントネーションのパターン等
スピーチの流れ:スムーズな表現、発話速度や聞きやすさ
リスニング理解度:情報の明確な理解、メッセージの受け取り、アクティブリスニング等
アイコンタクト:話を聞く際にインタビューアーを見ることができている
その他の非言語伝達:ジェスチャー、表情、姿勢、気を散らす行動を取らない等
自身のある態度:情報伝達する上で適度の緊張感と落ち着き
プレゼンス:声量やユーモアに現れる、適度な快活さや熱意
説明の展開:筋の通った、理論的順序で情報が網羅されている説明
根拠の提示:具体的例、詳細、イラストレーション、分析、定義等の自発的な使用
表現の明瞭さ:類似語、言い換え、適切な話の流れ
聞き手との関係構築:情報共有、質問への柔軟な回答、聞き手の理解度の把握への明確な意欲
当社、フェニックスコンサルティングには3名の幅広い研修と経験を積んだOPI資格保有者のスタッフが在籍しており、評価が常に一定に正確に出せるように努めております。これにより( FSIスコアを基にした)受検者様のニーズやレベルに合わせたプログラム開発を可能にしています。
是非お試しください!